当院は宮崎大学医学部と連携して、「診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップⅡ)」受入を行なっています。
診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップⅡ)とは、単なる臨床見学や診療の枠外で臨床実習を行うものではなく、医学生は診療チームの一員として実際の診療に参加し、指導医の指導・監督の下に実際に患者さまを診察するものです。
このことを通して医学生は教科書に記載されている臨床の知識だけでなく、基礎的診療技能、現場での思考法、さらに医療への態度も含めた医師としての能力を総合的に学ぶごとになります。
社会の要請に合う、より実践能力のある臨床医を育成するため、近年の医学教育改革の中で取り上げられてきた臨床実習の方式です。
医学生はまだ医師免許を持っていませんので、医師法上は医行為を行うととは出来ません。
しかし医学生が行う医行為は、医学教育の一環として指導医の指導・監督の下に実施し、侵襲性の高くない一定のもの(水準Iに相当)に限られ、しかも患者さま等の同意を得て実施するものであれば、社会通念から見て医師法上の違法性はないと云えるというのが厚生労働省の見解です。
(厚生労働省健康政策医政局臨床実習検討委員会最終報告書:平成3年5月13日)。
- 診察:全身の視診、打診、触診、簡単な器具(聴診器、打腱器、血圧計など)を用いる全身の診察など
- 検査:心電図、脳波、呼吸機能検査、視野・視力検査、聴力検査、耳朶採血、末梢静脈採血など
- 治療:体位交換、移送、皮膚消毒、包帯交換、気道内吸引、導尿、浣腸、抜糸、止血、手術助手など
- 救急:バイタルチェック、エアウェイによる気道確保、人工坪吸、酸素投与など
- その他:カルテ記載など
- 当該科独自の水準Iの医行為